現役探偵が親族に浮気調査を頼まれたら。
こんにちは。
今日は親族や友人あるいは、スタッフの親族が浮気で悩んでいると相談された時。つまり、近親者が依頼者さんや色んな職種のお客さんだった場合どうするかをテーマに綴って行きます。
この場合、調査をすることがベストであるということは歴然とした事実ですので、個人的には非常に悩ましいことなんです。それは、費用を一般の方々と同一にするのか。あるいは、社割的なもので対応するのか・・。
結論からいうと答えはNOです。仮に私の親族兄弟姉妹ならば、私が1人で休みの日に親戚の誰かに運転だけさせ時間をかけてでも、ジックリとやれないことは無いですが、1人で調査するには限界が有ります。ましてや、親族の夫や妻であれば、私が探偵であることを知っているでしょうから、警戒心も人一倍あるでしょうし、私の顔を知っている人ならば尚更ですよね。
かと言って、知り合いの同業探偵社の探偵にお願いするとなると費用は「私も手伝うから」と交渉して、調査員の数を減らしてもらい若干安くはなるでしょうが、探偵の浮気調査となると費用は安く有りません。当の本人がそれなりにお金を持っているあるいは、用意できるのであれば、普通に一般の依頼者さんと同じだけ費用は頂戴します。
調査をするには、探偵業法に則って会社の契約書を締結させなければならないので、特別扱いは出来ないのです。ましてや会社の調査員を使うと調査員への時間給は会社が支払うので、尚更です。
かと言って「探偵術」を教えて自分達でやらせても、それは一長一短に出来ることでは無いので余計に話をこじらせる結果になります。それだけは絶対にNGです。会社に事情を説明すれば少しくらいの手心は加えてくれはするでしょうが、しかし基本的に弊社は周知の通り非常に安価な費用で受任していますので、社割と言ってもそんなには変わらないです。
正直いうと、勘弁して欲しいのが本音です。ここで誤解されては困るのですがこの「勘弁」は「そんな相談しにくるな」では無く、「身内にそんな事件が起こって欲しくない」という意味のことです。だってこっちは浮気の専門家でプロの探偵。聞いた限り放っておくわけにもいかないし、私は元来お節介という邪魔くさい性格。
また、むげに断ったり迷惑そうにして、違うヘッポコ探偵社に依頼でもされれば、それこそ大変なことになるのは誰よりも知っています。
これは、探偵だけに限った訳ではないです。知り合いから何かを購入するというのは、人間関係を保つ上で大切なことでは有りますが、例えば中古車を知り合いから買った。あるいは知り合いの板金屋さんに車の修理を頼んだ場合。不具合が出た時にクレームが言えないので、これもまた困ったものです。ましてや幾分割安にもしてくれている体裁でもあるでしょうから・・。
だから私は、車の購入などは基本知らないところで自ら交渉して買うようにしています。ヤハリ安くない買い物をする時には客であるという主従関係があった方が良いと私は思うんです。
探偵しかり、弁護士しかり。あまり親しくなり過ぎると言いたいことが言い難くなりますので、私はそうしていますが同業の知り合いがそれを知った時には気持ちの良いものではないでしょうが・・・。物事をスムーズに進めるにはその方が人間関係を差し引いたとしても、そちらを選択します。
ただ、飲食関係などは知らない店に行くならば知り合いのお店に行きます。同じお金を払うのに知らない店に落とすよりも知り合いのレジに入れる方がいいに決まってますし。美味い不味いはあるでしょうが、余程の接待以外ではそうしています。
話しを掲題に戻します。
私は何人かの同業探偵社で信頼のおけるところは知っていますが、それは東京に800社前後ある探偵社の中の氷山の一角。もっというならば、氷山のしずく程度のもの。しかし、信頼は出来ても費用は弊社よりも若干高額。
つまり、手前味噌ではありますが。弊社以上の探偵会社を私は知りません。だからこそ、同業探偵社へ依頼するよりも弊社に依頼することが探偵選びでは最高の選択肢であることを一番理解していますので、なんとかしてあげたいんですが、さすがに身内と言えども赤字になるようなことは出来ないのです。なんとか出来るとすれば、冒頭に書いたように私が個人的に休みの調査員に時間給を払って手伝ってもらうしか手はありません。
ただ、弊社スタッフ個人がストーカーにあっているだとか、何等かの嫌がらせにあっているとなれば話しは別で、そう云った場合には従業員一同、一丸となってその解決にあたります。それは、その家族も同様で命の危険を伴う場合にはおそらくそうするでしょう。まぁ、こうは言ってますがスタッフの夫や妻の不倫があったとしても、きっとなんとかするとは思いますが、まだ、そういうことは一度もないですし、ないことを祈るばかりです。
でも、1年程前に弊社の代表取締役 青木千夏がストーカーに遭いかけたことがあって、その時は全員がいつでも動けるように待機していました。結局、その一度だけで現れはしませんでしたが・・。
ま、探偵会社の社長にストーカーしようとは結構な勇気のある人だと思いますが、裏側から考えると。少し怖い者知らずなのであれば、それはそれで強敵ではあります。ストーカーの気質を探偵はよく知っています。1年間現れないからといって絶対に油断は無用。忘れたころにやって来る連中も少なく有りません。
そういえば、二カ月ほど前、梅雨の前ころだったと記憶しています。探偵事務所にアポなしで相談に訪れる人はあまり無く、というかほとんど無いのですが、会社のインターフォンが鳴りモニターを見ると知らない真面目そうな若い男性が立っていて、
「相談に来ました」
とのこと。事務員が気持ち悪がって、
「どうしましょう?」っていうので、取り敢えず相談室に通すように言って私が対応することに。
「どういったご相談でしょう?」
「ちなつさんは居ないんでしょうか?」
「いないですよ。で、どういった相談でしょうか?」と再び聞き直した。
「ちなつさんはいつ来るのですか?」
「ここにはほとんど来ないです。で、どういったご用件ですか」と少し語気を強めた。
「ちなつさんはいつくるのですか?」私の限界はそこまで。
「御用がないのならお引き取り願いますか」
「・・・・??」
返す言葉にいきづまったのかジッと考えながら、帰ろうとしない。そして、目があきらかに普通じゃないことは誰の目から見ても明らか。帰ろうとしないなので、私は半ば強制的にその男性の腕を持って、追い返した。
その時、代表は居なかったので、この彼が誰だか分からないままですが、ひょっとして1年前のストーカーだったのかも知れない。
世の中には色んな思考や性癖がある人が居ます。日本の刑務所も収容しきれないほどの犯罪者で溢れている昨今。最低限、女性の方は特に、自分の身は自分で守ることを普段からくれぐれも意識していて下さい。
そして身の危険を感じたならば、警察あるいは我々探偵にご相談のお電話を下さいませ。自衛手段だけでもお答え致します。
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